日本では胡蝶蘭はギフトに適したお花として一年中出回っています。しかしながら、やはりお花ですので開花に適した時期というものがあるはずです。
常に高い温度と湿度がある東南アジア(原産地)などではほぼ1年中が旬なのかもしれませんが、四季の温度差がはっきりした日本で育てる場合には初夏(5月・6月)の温度・湿度が胡蝶蘭の開花にとって最適な状況のように思います。
「暑すぎず寒すぎず」と「乾きすぎず」というのが、胡蝶蘭が好む生育環境です。
実際のところ当店が市場で仕入れてお届けする胡蝶蘭を見ても、この時期のものは同じ価格でも輪数が余計についているケースが多々あります。市場関係者の話を聞くと「この時期は花数がのってしまう」(つぼみが数多くついてしまうという意味)のだそうです。つぼみがついてしまうせいで、逆に小型の商品(当店で言えば10000円の商品)が品薄になることがあります。輪数が少ない商品を作ることが難しい時期なのだそうです。
そうして考えるとやはり初夏の日本の気候は胡蝶蘭の花の旬と言えると思います。
もちろん生産農家では一年中最適な温度・湿度管理で胡蝶蘭を育てていますので、冬でも途切れることなく商品は供給されます。そのおかげで寒い時期の開店・周年・ご就任などのお祝いや年末年始のごあいさつの贈り物に胡蝶蘭を使うことができます。